2010年8月31日火曜日

今年の研究紹介(詳細編 その1)


研究テーマ
「水中推進式飛行機の設計」          
 担当 原 山田

研究目的
世界のグローバル化と共に大量の物資が海を越えて輸送される時代に突入した20世紀の物資輸送には主に船を使用した輸送が主流であったが、航空技術の発展につれ、遠距離を高速で輸送できる空輸利用されることが多くなった。高速という利点からニーズが高まってきているが、飛行機の輸送量を制限しなくてはならないうえ、船と比較し燃費が悪い、さらには航空機のトラブルは大事故につながる恐れがある。そのため今後の輸送技術は経済性が良く高速で大量の物資を安全に輸送できる技術が求められる。


研究概要
経済性が良く高速で安全に輸送できる輸送機の開発には、経済性が良いが低速な船と、高速であるが燃費が悪い飛行機の技術を融合させる。

技術1 水中推進式
船は航行するとき、空気より密度1000倍の水中でスクリューを回し推力を生み出すため、少ない力で大きな推力を生み出すことができる。
かし船は、船艇と水との接水面積が大きいため、摩擦が強くスピードが上がらない。
この研究では推力を生み出すスクリューは沈めたままで、主翼で機体を空中に浮かして水の抵抗を極限まで減らすことで効率を高め高速飛行できる。

技術2 水中翼
水中に浸かっている機体を飛行可能速度まで加速させるためには、通常のスクリューだけでは推力不足である。そのために機体下部に取り付けられた水中翼でから発生する揚力を利用し、低速時に機体を水中から持ち上げ、接水面積を減らす。


技術3 水面効果
飛行機が,水面を飛行している場合,水面の影響により,翼まわりの気流の様子が変化し,アスペクト比が増大し、機体重量が同じであれば,その飛行のための必要推力または必要馬力が小さくてすむ。この効果を利用し大陸間を移動する輸送時には、通常の空輸を行う場合よりも経済性が向上する。


2010年8月3日火曜日

今年の研究内容は??(その1)

院1年の林です。

7/17〜18のオープンキャンパスでは、工学部 航空システム工学科のフライトシミュレータ体験で説明員として、手伝わせていただきました (^_^) この2日間では多くのみなさんに、飛行機の操縦体験をしていただくことができました。着陸の最終段階だけを体験していただきましたが、なかなか難しかったようです。うまく滑走路上に降りられた人。無事に空港の敷地内にたどり着いた人。難しさを感じながらも、楽しんでいただけたようでうれしいです(^o^)

※写真を入れたかったけど、撮るのを忘れました(>_<)

フライトシミュレータ体験してみたい人は、是非次回のオープンキャンパス(10月17日)に参加してみてください。っとちょっと宣伝を。。

前回のオープンキャンパスに参加された高校生の方に、研究室の研究内容を聞かれたので、このブログを通じて紹介していきたいと思います。今回は、今年おこなっている研究概要を紹介したいと思います。今後は、研究をおこなっている本人に、研究の紹介を書いてもらう予定なので、楽しみにしていてください(^^)/

閑話休題。さて今年の研究ですが概要と言うことで、オープンキャンパスに展示していたポスターで紹介します。院生は1人1テーマで計6つの研究をおこなっています。学部4年生は1人1テーマが2組、2人1テーマが2組で計4つの研究をおこなっています。この研究内容は、自らおこなってみたい研究を教授に提案して、教授と話し合った上で決定しました。この研究室は、毎年、このようなプロセスで研究内容を決定しています。

今年度の研究は、最初のポスター3枚(5研究)が院生の進めている研究の概要、残りのポスター2枚(4研究)は学部4年生が進めている研究の概要です。(画像をクリックすると、大きくなります。)

院生の研究


学部4年生の研究


今回は研究の概要でしたが、前の通り、今後は研究をおこなっている本人に内容を説明してもらう予定です。おたのしみに

2010年8月2日月曜日

T-3(初等練習機)を掃除しました!

学部4年の大崎(新)です。
今回はT-3を清掃したのでレポートします。

新しい研究室の隣には中庭があり、そこにT-3初等練習機が教材用に置いてあります。

【T-3の主な機体諸元】














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 種別     : 初等レシプロ練習機(ピストンエンジン)
 全幅     : 10.0m
 全長     : 8.04m
 全高     : 3.02m
 翼面積 : 16.50m^2
 発動機 : ライカミング IGSO-480-AIF6(340hp×1)
 製作     : 富士重工業
 貸与     : 航空自衛隊
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ドアを開ければ、飛行機があるという場所なので、航空科の研究室としては最高の環境です。
研究室からの眺めは、このような感じです。



しかし、この機体が大学に届いてから4年が経ち、機体は汚れ放題でした。

垂直尾翼がorz...

レシプロエンジンのヒートシンクも錆だらけです...


全体から見ても色がくすんでいます


このような悲惨な状態だったため、機体を徹底的に清掃することにしました。
これが、新しい研究室での最初の仕事です。

高圧洗浄機(ちなみにケ◯ヒャーではありません)を使い大まかな汚れを落とした後、自動車用のシャンプーで洗いました。
小型機とはいっても車とはサイズが全く違うので、汗だくになりました(´Д´;)



機体は垂直尾翼の汚れが最もひどく、完全に汚れを取り去ることはできませんでした。



ボディーの洗浄が終わったため、エンジンルーム内の清掃に取り掛かろうと、ボンネットを開けたところ...なんと!鳥の巣がありました。

入居者募集中の鳥の巣


巣を取り去った後ですが、レシプロエンジンの上部に巣がありました


エンジンルームもヒートシンクの錆も落ち、かなりきれいになりました


最後にワックスもかける徹底ぶりで、機体はピカピカになりました。

Before

After


今回は航空機を洗車するというとても貴重な体験ができました。
航空科の学生でも航空機を洗車した人は少ないでしょう。


では、今後も引き続き研究室の出来事をレポートしていきます!